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日記 [本・雑誌あれこれ]

 車をディーラーに持ち込んだ時、「見といて」と置いて帰るつもりでいたらその場でチェックすることになり、結局、一時間くらい待っていた。予約を取った時、混んでるようだったので、念のため、と『ふたごじてんしゃ物語(中原美智子/苦楽堂)』を持って行ったのだが、あらかた読み終わってしまった。

 この本は、「子どもを二人載せて走れる自転車」を実現する過程とその実現後を書いたものである。
「子どもと三人乗りっていいんじゃなかったっけ」って人もいると思うが、あれは「前 15kg4歳未満、後ろ 22kg6歳未満」で、「(15kg を越えた)ふたご」や「体格のいい子」は載せられないのである(2020 年時点)。
 さらに、「6歳」で「あぁ、未就学児童ね」というのは早とちりで、年長組の間に6歳になる子どももいるわけで、その子は幼稚園児であっても載せられなかった。これが「小学校に入るまで」になったのはついこないだの 2021 年である。そんな壁が官だけでなく民のものも含めいくつもあるのだ。

 著者の前向きなマインドに声も出ない。俺なら 80p くらいで「もうえぇ! わしがひいひい言うてたらええねんやろ!」とキレる自信がある。もちろんそれは、諦める、ってことだが。
 目指していることの説明は、相手によって変える必要がある、とか、本を読んでる分には「そりゃそうだよね」と思うが、実際には「我」が顔を出して独りよがりの自分語りになってしまう。この人はそれがないのか、というとそうではなくて、「ふたごじてんしゃ」は「お母さんのためのもの」と言っている。この「お母さん」は著者自身を含むだろうから、そのあたり、バランスが取れているのかもしれない。

「~のため」は「~のため」では終わらないってこと?

「そういう製品がないってのは何か問題があるから」という発言をした人がいたらしいが、その根拠と自信はどこから来るのだろう。

 やっぱり俺は鈍感なおっさんだな、と思ったのは、お父さんたちが抱えている問題が「子育てはしたことないけど、わかる(ような気がする)」と思ったとき。逆に、お母さんたちの意見は、「なるほど」と理解はできるが悔しいことにピンとこなかった。
 そこを少しでも埋めるために本を読むのだよな、と思った一時間(とちょっと)。
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