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日記 [雑感]

『本が語ること、語らせること(青木海青子/夕書房)』を読んだ。前に紹介した『あまり読めない日々(柿内正午/零貨店ア力ミミ)』と同じ空気を感じるのだが、やはり「きちんと感じてまじめに考えるのっていいな」と思う。文章も読みやすい。
 著者は「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」の司書だが、来館した利用者の悩みにこたえるセクションがある。
 既刊本を紹介するための話題をいつも探しているので、ここからいくつか借りて自分なりに選書してみようと思ったが、一冊も出てこなくて愕然とした。
 元来、悩まないたちなのが理由かもしれない。楽天的なのではなく――自分ほどのペシミス卜はそういないのではないかと思っている――根本解決が難しい問題が生じると、そこそこの低減策をひねくりだしてとりあえず重傷になることは回避、あとはのらりくらり、つまり逃げることを繰り返しているので、真剣に悩んでいる人の気持ちが理解できないのだろうと思う。
 本当は「何かいい本ありませんかね」と相談する側の人間なのかもしれない、とも思ったのだが、本屋としては言ってはいけないことのような気もするので、口にはしないでおく。
 SNS との付き合い方を悩んでいる、というのに対して岡本綺堂が出てくるのはすごいと思った。
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