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処方箋上のアリア [本・雑誌あれこれ]

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(三浦えりか/小学館)
 舞台は小さな調剤薬局。
 愛想のかけらもない薬剤師・麻生 葛と、素っ頓狂な言動を繰り返す新人薬剤師・浜菱 愛莉が主人公。薬にまつわる小さな事件を解決しつつ、麻生がこの薬局を始めた経緯が縦軸となる。
 その縦軸そのものはシビアなのだが、浜菱以外にも変人の人物が多く、重苦しさを和らげてくれる。
 最終巻でその縦軸が解決を見るのだが、そう来たか、という感じで読みながら「おぉ」と口に出してしまった。表紙の麻生が最後に笑っているのが救いになる。
 読んで。

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紅一献!~恋、ひとしずく~ [本・雑誌あれこれ]

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(桃缶/大誠社)
 東京のコンサル事務所でバリバリやっていた主人公が、失意の中、故郷の秋田に帰ってきて、フリーランスと言いながら無為に日々を過ごし…。
 いやいや、この天野 紅、そんなタマではなくw、ものすごくエネルギッシュで実力もしっかりある。地元の「弱小酒造」立て直しに取り組むのだが、一巻はグイグイ引っ張られて、あっという間に読み終えた。
 完結巻は、その酒蔵のメンバーそれぞれに「お当番回」がありつつ、さてその結果は…。
 作者が秋田出身で、秋田弁も自然。コミカル要素もたっぷりで、こんなに盛り込んじゃってもうありがとうございます、という作品。
 読んで。

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日記 [本・雑誌あれこれ]

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 積ん読の山がおがって(成長して)いく。
 試験は今週末だが、業爆がおさまる気配がない。いつになったら読めるんだ…。

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日記 [本・雑誌あれこれ]

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 目下の積ん読。
 10 月頭に試験があるのでそれまで手を付けられない…

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日記 [本・雑誌あれこれ]

『ROCA 吉川ロカ ストーリーライブ(いしいひさいち)』を読んだ
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 冒頭に
これは、
ポルトガルの国民歌謡『ファド』の
歌手をめざす
どうでもよい女の子が
どうでもよからざる能力を
見出されて花開く、
というだけの都合のよいお話です
 とある。

 なんとも凄みのある物語だった。「都合のいい」は作者の照れかなと思う。 
 基本構造は、4コマを繰り返したストーリー漫画で、各4コマごとにオチがある。ナンセンスだったり、毒があったり、と いしいひさいち らしいオチが並ぶ。
 が、全体としては、前書きにたがわず、「どうでもよからざる能力」が「花開く」長編ドラマで、読み終わった後になんと言えばいいのかわからない重みを残す。ラス卜がすさまじいの一言なのだが、そればかりが理由ではない。
 俺のいしい作品像は忍者と最底人で出来上がっているのだが、個々の4コマはそのままなのに、それを連ねて重厚なドラマが紡がれている。すごい、の一言。

 同時に購入した『スクラップスチック それがどうした』はいつものやつで、ゲラゲラ笑いながら読んだ。

 本書は個人作成版のみなので、興味のある方はこちらのオフィシャルサイ卜から。

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日記 [本・雑誌あれこれ]

 クライマックス部分を引用するのはやや気が引けるが、『永遠の終わり(アシモフ/ハヤカワ文庫)』より。
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機械を調節して、なにとなにを比較考量すべきか命じるのはだれ?
機械は、人間にまさる洞察力を持って問題を解決するんじゃない。ただ速いだけ! 速いだけよ!
 我が意を得たり、とはこのこと。
 もちろん、速いだけで十分な局面が少なくないことは否定しない。

「機械」という言い回しに違和感を覚える人があるかもしれない。
 1955 年に発表されたこの話には今でいう「コンピューター」は登場しない。「コンピューター」は「算定士」という技術者の呼称として使われている。
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日記 [本・雑誌あれこれ]

 とある高校の前にある「ひまわり書房」という古本屋が主な舞台。そこの女性店主「ひまわりさん」と、彼女を慕う女子高校生・風祭まつりがメイン。それぞれの家族や友人たちが織り成す優しい雰囲気の物語。
『ひまわりさん(菅野マナミ/KADOKAWA メディアファクトリー)』の完結巻が出た。
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 開業前、あれこれ仕入れてた頃に出会った。本や本屋の本を柱の一つにしようと思っていたのでぴったりだった。絵柄や世界観、ストーリーも好みである。

 どの人物も不器用。
 というか、楽に生きてる人なんかいない、というのが前提なのかもしれない。それを強調してはいないけども。

 特徴的なのは、ほとんどの人が、初登場時の印象がよくない、ということ。
 主人公は個人営業の店主なのに愛想がない。
 書棚の上のほうにある本を取ろうとしてこともあろうに本を踏み台にする人、売りに来た本の入った段ボール箱を蹴る人、ひまわりさんに徹底的に嫌われてる(っぽい)人。
 それはひょっとしたら、「誰も楽に生きてない」ということの表れなのかもしれない。

 それぞれの辛さを、読んでるほうが辛くならない程度に描きながら、くすっと笑わせてくれたり、肩の力を抜いてくれたり、素敵な物語。

『ひまわりさん』が好きだぁっ!!

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日記 [本・雑誌あれこれ]

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「カタリココ」という、トークイベン卜の採録を中心としたシリーズの9巻目。

 堀江敏幸氏は芥川賞を受賞した小説家だが、この対談では詩がメインに据えられている。
 本人は、「これは詩の書き方ではない」などと言っているが、特に対談後半にある、氏の「書くこと」「ものを言うこと」に対する覚悟に圧倒される。
ことばでなにか表現するって、そういうことでしょう。先にいた誰かが落としていったものを拾って、吟味してほかのところに移す。それしかしていない。最初から自分でこしらえたものなんてひとつもない。読んできたことばを拾い集めてつくりかえているだけです。
 いつごろからか、世間の言葉がすっかり重みを失って苦々しく思っていたが、そういう自分もそれに流されている。「ものを言う」というのは本来、手軽なことではないのだ。


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日記 [本・雑誌あれこれ]

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『世界の紙を巡る旅』「のろし」の烽火書房の雑誌。コンセプ卜は「お披露目以外の日々にも ものづくりはつづいている」。

 最初の記事(見た目は文庫本風だが雑誌なので「記事」と読んでおく)は“BEACON”の発行者によるものだが、「北は秋田から南は福岡まで津々浦々の書店でも」という表現が出てきて「おや」となる。うちのことだろうか(うちで扱ったのは事実だが、ほかにないかどうかは確認していない)。それ以上の言及はないが、うれしい。
“BEACON”は、うちで扱ったリトルプレスの中では SOLD OUT になるのが早い方だった。2号を製作中とのことで楽しみにしている。
 子鹿社とのつながりにも驚いた。やっぱりつながっていくんだねぇ。

 大阪の Andbooks のオーナーによる記事では、「営業日数を絞る」という表現で「あ」と思った。
 うちが週末のみの営業になって間もなく一年だが、「週末のみ」なのであれば、「週末のみ」なりのあり方があるはずだ、ということに今更気づく。現状は、単に「普通の週五日営業」が「変則的な週末営業」になっただけなので、面白みに欠けるというか、ただの「縮退運転」である。考えるヒントをもらった。

 建築家の人の記事で、学生の頃にすごく気に入った建物があって、「実測させてください」と頼み込んだ話はすごいと思った。

 というような、「つづけつづける」話の雑誌だが、今回収録分には挫折してやめてしまった話はない。続いている。すべてが順調ということはないが、その難しさと楽しさが詰まっている。

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日記 [本・雑誌あれこれ]

 先週あたりからコミックス三昧。
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「イマジナリー」の幾花にいろは、2015 年にまんがタイム スペシャルに連載していた「同姓同盟」のころから面白いと思っていて、ここ数年の活躍に喜んでいる。「そこに目をつけるんだ」というセンスがすごいと思う。
 かきふらいの「けいおん!」シリーズは、一時のフィーバーを経た後に始まった作品が割と性に合っている。特に今の“Shuffle”が好み。コミカルなのは変わりないけどちょっとリアル寄りになってる。そう簡単に楽器は上達しない、というころとか。
 洋介犬の『反逆のコメンテーター エンドウさん』は、言いにくいことを言うコメンテ一タ一が主人公の話だが、自分が問われる作品。誰か、あるいは、何かを叩いている間に、自分自身が叩かれる側に落ち込んでないか、と再点検を要求する。

 リアル世界の話だが、いわゆる「辛口」または「毒舌コメンテーター」、彼らがズバッと言ったことで社会がよくなった形跡はない。
 単なる視聴者のガス抜きの道具、他者に対してマウントを取るための「虎の威」でしかなくて、なんだかなぁ、と思っている。

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