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ちょっと本屋に行ってくる。 [本・雑誌あれこれ]

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(藤田 雅史/isseance)
 帯にある通り「本にまつわる脱力エッセイ」。著者は小説家・脚本家。
 軽妙というのとは違う、読んでて楽しい文章。もちろん、読みやすい。

 風呂で本を読む、というのにはちょっと首肯しかねる(1年以上前の漫画雑誌を、捨てる前にもう一度、と風呂で読むことはある)が、浴槽に落としてしまった場合、どんなに急いで拾い上げても、拾い上げた手や腕から水が流れるのでどうしようもない、というのには、おそらく実体験で気の毒ではあるのだが、その描写の細かさに笑った。

 本をプレゼントする、というエピソードがある。昔の恋人の話だったが、俺も若かりし頃、お付き合いをしてた女性に本をプレゼントした。絵本にしたのだが、それがまぁ、呆れれるのを承知で白状すると、エドワード・ゴーリーである。ゴーリーが好きな人ならいいけどさぁ、でもなぁ、って感じ。
 一応、ブラックすぎないものを、かなり時間をかけて選んだつもりではあるが、あれは「ゴーリーをプレゼントする自分」に酔っていたのではなかろうか、と思う。

 読書用の部屋に「音楽を聴くためのスピーカーを購入した」とあったのだが、この表現から想像するに、作者はスマホで音楽を聴く人なのだろう。
 俺はきっとラジカセを買うと思う。外部入力端子があれば完璧。尤も、音楽を聴きながら読書、が辛い年齢になったようではあるのだが。
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 この遊び心が好き。どういう遊びかは店頭で。
 この栞がこの頁に挟まっていない場合、その書店の商品管理に疑問を持ってもよい。まぁ、直前に触った他のお客さんが動かしたのかもしれないが。


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