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令和元年度県民意識調査 [雑感]

 昨年、河北新報の連載を持っていたころ、県民意識調査の質問が変わっているので比較しづらい、という話をした。H22~27、H28・29、H30 と三つのグループに分かれてしまうのだが、今後の傾向を見るには H30 年の質問を維持したまま数年待たなければならない、と書いたところ、去年の調査でまた質問が変わっていた。
 具体的には、本を読む時間を確保できない理由を問う質問が無くなっている。「あなたは読書が好きですか」と「あなたは1日平均どれくらい読書をしていますか」の二問しかない。これでは「意識調査」ではなく「実態調査」である。

「あなたは読書が好きですか」の傾向は以下の通りである(「どちらかと言えば好き」は「好き」にまとめた。「嫌い」も同様)。
r1chousa.2.jpg
(単位は%)
「好き」が増えて「嫌い」は減っている。
 では、どれくらい読んでいるか。
 選択肢は「2時間以上」「1~2時間」「30 分~1時間」「30分未満」「全く読まない」の5つだが、これをそれぞれ「2時間」「1時間半」「1時間」「30 分」「0」と見做して平均時間を出してみた。
r1chousa.1.jpg
(単位は分)
 40 代と 70 代以外は短くなっている。特に 10 代が 36.3 分から 32.4 分と一割以上も減っているのが目を引く。
 10 代はもともと「2時間以上」と答えた人はいないのだが、「30 分~1時間」が 29.2% から 23.1% に減り、「全く読まない」が 25.0% から 35.9% に激増しているのが大きいようだ。
 読書を教育の一環として捉えるんだとすると、「これはもう…」という感じがする。

 最初に書いた通り、その理由をこの調査から読み解くことは不可能である。他の調査はあるのかもしれないが、来年はこの手の文章を書くことはないと思う。

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